2020年11月01日

東海市の建築設計事務所 空間工房 服部です。
主に、木造の新築住宅・リノベーション・リフォームの
設計監理の仕事をしています。
お客様から、直接依頼を頂くことが多い設計事務所です。
住宅専門の事務所の日々をお伝えしています。



今回のブログは、
各市町村に無料耐震診断を申し込みをされた方の
お宅に伺って行う現地調査のお話です。

私の活動している愛知県東海市近辺での場合になります~




愛知県の昭和56年以前に建てられた木造住宅(在来構法・伝統構法)が、
無料で耐震診断を受けられること、
愛知県の耐震診断員として、私が活動していること、
役所の無料耐震診断の申し込みなどについて、以前のブログで書きました。

この前のブログはこちら



役所で受付をしている無料耐震診断の現地調査は、
どのような調査をするのでしょうか?


私の場合でお伝えします。
(診断員さんによって多少の違いはあると思います。)

所要時間は、
図面の有無や家の大きさ・形にもよりますが、
だいたい2時間くらいです。


① 建物の状況をお聞きします。


住んでいてわかること、例えば雨漏りや家の傾きなど~
建てられた時のことや敷地に関してなど、
わかる範囲でお伺いします。

そして、建物を確認していきます。

図面があれば、参考にさせていただきます。

無ければ、部屋の寸法を測りながら、
ラフな図面を描きます。

図面があると、
間取り以外の情報が書き込まれているケースが多いので、
より現状に近い診断結果が得られます。


ただ、図面は、
お持ちでない方も多くいらっしゃいます。

なので、そのあたりは、心配せずに
無料耐震診断に申し込んで頂ければ大丈夫です!





② 図面をもとに、
部屋の壁が何で出来ているか、
窓や戸がどこにあるか、大きさはどうか?などをチェック。






基本、家のすべての壁を確認します。




どうしても、入ってもらいたくない部屋など、
例えば、病気の方がお休みされている場合とか、
がある場合は、おっしゃっていただければ対応しています。

「片付けていない」「掃除をしていない」など、
気にされる方も多いですが、
(気持ちはわかります~)

診断員は、
家の構造などに注意を払っているので、
それぞれの家のことは、
記憶に残っていない場合が多いのではないかと・・・
(私の場合は、そんな感じです。)

もし、そのあたりを気にされて、
診断を受けるか迷っていらっしゃるなら、
気にせずに、
無料診断を受けられることをお勧めします~







③ 外まわりの確認





屋根や外壁が何で出来ているか、劣化はしていないか?
基礎にクラックはないか、
建物のまわりの塀などに、傾きやクラックがあることろはないか、
敷地は傾斜地か、擁壁などはないか、

その他、
気になるところなど
を見てまわります。






④ 天井裏を覗いて、構造の状況を確認





天井裏を点検するところは、押入の中の天井にあることが多いです。
そこから、覗いて、構造を確認します。

土壁は、梁まで塗り上げられているか、厚みは?
柱と梁の接合部分に金物がついているか、
筋交いが入っているか、
火打ち材はあるか、等々

色々確認することがあります。








⑤ 床下の確認



床下は、
床下点検口があれば、そこから覗いて確認。

なければ、畳をあげて確認します。

畳をあげると板があります。
その板を外せるようになっていることが多いので、そこから確認します。

今の家は、畳の下の板は、釘で留めてあることが多いですが、
昭和56年以前の家は、留められていないことの方が多いです。

床下を覗いて、
基礎のクラックはないか、
柱の金物はあるか、
木材の劣化がないかどうか、
シロアリの跡はないか、

等々を確認します。




④依頼者さんが気にされているところがあれば、その部分を確認




診断中に気になったところや
依頼主さんが、気にされている所があれば、
そのあたりを確認します。



これで、一通り、
耐震診断の現地踏査は終了です。


私たちは、これを持ち帰って、
図面を作成し、診断ソフトに入力をして結果を出します。

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