知多の家 気密測定を行いました。
2025年4月~予定されている 省エネ基準への適合義務化に向けて、
より性能を重視していく点もありますが、
どちらかというと
私自身が
環境への負荷が小さい住宅をつくっていきたいとの想いで
住宅の設計をし、勉強を進めていく中で
色々なことが見えてきました。
その一つが、気密化です。
気密住宅・・・と聞くと、
「息苦しい家」のような受け止め方をされる方もいらっしゃいます。
実は、私も、昔はそうでした。
が、今は違います。
「気密住宅」=「隙間風の少ない住宅」
と、考えてもらえるとわかりやすいと思います。
特に、私が耐震診断で伺う、昭和56年以前の木造住宅は、
隙間風が多く、
冬は特に厳しいです。
これは、
家の中を暖房器具で温めても
屋根などの隙間から、
温めた空気が逃げていき、
床あたりから、冷たい空気が入ってくる状態です。
つまり、温めた(夏は冷やした)空気が、逃げていく状態。
暖房器具で部屋を暖めるには、
灯油やホットカーペットやエアコン(電気)を使いますよね。
つまり、
家の隙間が多いことで
貴重なエネルギーを無駄に使っているわけです。
家のつくり方で、エネルギーの無駄遣いを減らせるなら、
そうしたい!
と思い、取り組んでいます。
どのくらい隙間があるかを調べる機械が、上の写真です。
ラッパ型の口についている羽が回転して
室内の空気をどんどん外に出して、室内を負圧にしていきます。
そうすると、家の隙間から空気が入ってきて、
計測が出来るという仕組みです。
家の中が負圧になるので、
張ってある紙などが、ぷくーっと膨れてきたり、
ちょっとした隙間に手をかざすと、風が入ってくることが、よくわかります。
普段感じられない、空気の圧力差を目で見ることができる不思議な体験。
試験の開始前には、こんな感じで
機械を設置する窓の周りをしっかり目張り!
試験中は、換気扇の穴なども、塞いで行います。
隙間がどのくらいあるかは、「C値」という値で表します。
住宅の延べ床面積(㎡)に対して、どのくらいの隙間面積(cm²) かで示します。
例えば、床面積が100㎡の家で
C値が2.0だと その家全体で、200cm²の隙間 (はがき1.3枚分)があるということになります。
C値が0.5だと その家全体で、50cm²(はがき0.3枚分)の隙間があることになるわけです。
なので、
C値は、小さい方が、隙間が少ないということです。
C値=1.0が、設計通りに換気計画が働く目安といわれています。
今回の計測では、
C値は、0.8でした。
もう少し隙間を少なくしていきたいと考えていますが、
まずは、1.0をクリアしました。
環境負荷の小さな家づくりのことが、知りたい方は、