2021年11月09日

 

東海市の建築設計事務所 空間工房 服部です。
主に、木造住宅の新築・リノベーション・
耐震・断熱などの性能UPを兼ねたリフォームの
設計監理の仕事と
庭など小さな工事の仕事をしています。
お客様から、直接依頼を頂くことが多い設計事務所です。
住宅専門の設計事務所の日々をお伝えしています。



土の載った屋根を軽い材料の屋根に葺き替えると地震に対して安全になります。
今回は、屋根の葺き替えを行い、耐震補強を行う工事を行いました。



昭和56年以前の瓦屋根は、瓦の下に土が敷いてあります。

瓦を外すと、写真のように、土がたくさん載っています。
重そうですよね。

この土は、
瓦の下に入り込んだ雨水を、いくらか吸収してくれたり、
室内の暑さを軽減したりという効果を発揮してくれました。

屋根の下に敷く防水紙の性能が低かったり、
断熱材が発達していない時代には、
効果的な手法だったと思います。

昔の家は、台風などで吹き飛ばされない対策として、
屋根を重くしたということも考えられます。

現在の家は、
防水紙や断熱材の性能も良くなり、
風に対しても、基礎に緊結させたり、接合金物が発達して
吹き飛ばされる危険は低くなりました。

阪神大震災を経て、木造住宅と地震に対する研究も進み、
旧耐震(昭和56年以前)に建てられた木造住宅の耐震性の低さが
はっきりとしてきました。

 

そのような建物の耐震性能を高める方法の一つとして、
「屋根を軽くする」という方法があります。

他の補強方法と比較すると
費用は、高くなりますが、
雨漏りで困っていて補修したい時には、
効果的な補強方法です。

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