2021年02月16日

東海市の建築設計事務所 空間工房 服部です。
主に、木造の新築住宅・リノベーション・リフォームの
設計監理の仕事をしています。
お客様から、直接依頼を頂くことが多い設計事務所です。
住宅専門の設計事務所の日々をお伝えしています。


無垢材、木の家、大好きの私です。


一般的に、
木の家には、デメリットと言われることが、たくさんあります。

私にとっては、
デメリットというより、
木の家の魅力の一つなので、
上手に付き合っていくことが楽しみ。

逆に木の家らしさだと思っています。


でも、一般的には、
そうならない方のほうが多いと思います。


なので、

今回のブログは、
木の家に住んでみたい方向けに、
「木の家に住むと、このような事が起こるけれど、大丈夫???」

という、「木の家づくり」の夢を壊すかもしれない内容です。(汗・・・)





その1  無垢材の床板は、隙間が出来ます。


木は、湿気を吸収すると膨らみ、乾くとやせます。
我が家の障子も、湿度が高いと、動きが悪くなります。

そんな木の特性から、

フローリングの床板が
乾燥すると、板と板の間に隙間が出来るんです。

そして、湿度が高くなると、隙間は、だいたい元に戻ります。



状況にもよりますが、2~3ミリくらい開くこともあります。
(もちろん、隙間が出来ない場所もあります。)



それに比べると、
木目をプリントした塩ビシートを張ったものや
突板を貼ったものが主流の
基材が合板やMDFのフローリングでは、
ほとんど、隙間は出来ないです。



隙間の出来かたは、床を貼った時期によっても、変わります~

そして、
フローリングの板幅が広くなるほど、
隙間も大きくなります。


この隙間が、気になる方は、無垢材は選択しない方が無難です。


なぜ、空間工房服部が、
床に無垢材しか使わないのか、という理由は、
後半にあります。






その2  無垢材の床は、傷・シミがつきます。


床に、傷やシミができることを、嫌がる方、多いです。

でも、これは、無垢材の宿命。



突板の複合フローリングは、
無垢材のこういった弱点の克服を目指して
誕生したものだと思うので、
比較すると、傷やシミは付きにくいです。


代わりに複合フローリングは、
経年変化などで、
表面材が、剥がれてしまうケースを目にします。



床の傷やシミがどうしても気になる方は
無垢材の床は、使われない方が良いと思います。



では、どうして、空間工房服部では、
複合フローリングを使わないか。


一言でいえば、「木が好き」
そこを、もう少し、詳しくお伝えすると・・・




複合フローリングは、
「傷やシミがつきにくい」
つまり、新品の状態を
なるべく継続させようという材料ですよね。



その
新しいまま、ずーーーと、というのが
個人的に、ちょっと気持ち悪い。



それに、一般住宅では、実際、不可能だと思うんです。



その上、
複合フローリングの
古くなった時の表情が、好みでない・・・




それなら、
経年変化が、魅力的になる素材を選択をして、
自分たちらしさや
我が家の歴史(ちょっと大げさ?)
を出すほうが、
スタイルとして、かっこいい~と思います。


それに、
乾燥するとフローリングの板の間に隙間があく・・・
これは、木が生きているみたいで、
なんだか、面白いって思います~



床の隙間で、季節が感じられるのも、楽しみ!



あとは、やはり、
無垢材の触感と暮らし心地のよさ。




梅雨時でも、
裸足で歩くと、さらっとしていて
本当に、気持ちがよいです~


これを体感すると、
複合フローリングは、完全に選択肢から、消えます。



あと、
「木の顔をした、木ではない床」より
本物の木に触れていられることで、
心が落ち着くような、
安心感もあります。




特に、
人の肌に触れる素材は、
そこに暮らす人の気持ちに、とても大きな影響を与えると、私は思います。





なので、空間工房 服部では、無垢材の床をつかって
家を造っています~




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